その背中には、覚悟が見えた。開幕投手候補のオリックス山岡泰輔投手(25)には宮崎春季キャンプ中、「一人の時間」がある。普段はチームメートやスタッフ、そして報道陣とも上手にコミュニケーションを取る好青年。だが、キャンプ中の午前8時30分からの1時間ほどは“単独行動”。念入りにストレッチして、無人の外野グラウンドを走る。

「あっち(室内練習場)に多く選手がいるので。こっちで走った方が黙々とできるかなって」

練習開始までに心も、体も整える。午前8時から練習の準備を行う用具担当の松本正志氏(60)は「89年から30年以上、用具係をしているけど、あんなに練習準備をきっちりする選手はあまりいない。自覚を持っていると思う」と証言するほどだ。

チームは昨季最下位。勝つためには何が必要なのか-。新しい背番号「19」が課題と向き合う。【オリックス担当 真柴健】