「百聞は一見に如かず」ということわざがある。人から話を何度も聞くより、1度実際に自分の目で見るほうが確かであり、よくわかるという意味だ。
現在、阪神の取材は3密を避けるために「広報代理取材」という形で行われることが多い。矢浪広報、緒方広報、津田広報が、各社の虎番記者たちに選手のコメントを送ってくれる。コロナ禍で日々新聞を作っていかなければならない私たちにとっては、感謝してもしきれない。
6月6日のソフトバンクとの練習試合(甲子園)で、新外国人サンズが来日4号を打った。直後に代理取材を行ってくれたのが緒方広報だった。翌日、甲子園に行くと「めっちゃ喜んでたで。So Good、So Goodってずっと言ってた。良かった、本当に良かったって安心してたで」と、サンズが話していたことを教えてくれた。私はすぐにどんな顔をしてたのか、さぞ興奮していたのだろうと想像できた。
2日~4日の広島戦では同じ助っ人のボーアが3戦連発。「焦りはなかったよ」と試合後の談話でサンズは言っていたが、緒方広報の話を聞いて「少なからずとも焦りはあったのだろう」と思った。記事を担当したのは私。サンズの表情を間近で見ていれば、テイストも変わっていたと思う。
当分、対面での取材は制限がかかる。致し方ないが、やはり言葉だけを何百回聞いたとしても、その真意に近づくことは難しい。選手の声、表情、目線、オーラ…。それらを五感で感じ取れる日常が、ただただ待ち遠しい。【阪神担当=只松憲】




