<ソフトバンク5-1ロッテ>◇10日◇ペイペイドーム

昭和生まれにとって「10月10日」といえば「体育の日」というのがどうしてもなじみ深い。今は「スポーツの日」となって、さらに今年は東京オリンピック(五輪)の開催予定だったこともあって7月にスポーツの日は“引っ越し”していた。

「体育の日」制定は56年前に行われた東京五輪の開幕日が10月10日だったことにちなむ。当時のプロ野球は南海(現ソフトバンク)がパ・リーグを制覇。セ・リーグは阪神が優勝し、日本シリーズは「御堂筋シリーズ」とも言われた。第7戦までもつれ込み南海が4勝3敗で日本一に輝いている。巨人の主砲だったソフトバンク王球団会長はV逸の悔しさを胸に秘めつつシリーズではテレビのゲスト解説として熱戦を見守った。「東京五輪があったのでシリーズの開幕も早かった。あの時は大阪での試合だったから。シリーズが終わってからオリンピックを楽しんだよ」。懐かしそうに半世紀以上前の出来事を振り返っていたが、翌年から巨人はV9へ快走した。

ロッテとの首位攻防第2ラウンドはホークスが取った。東浜の好投に2本の効果的なアーチも出た。やはり先発の好投と、本塁打はこのチームの必勝条件のようだ。4回以降の得点はグラシアルの1発だけという寂しさも残ったが、まずは負けないこと。選手の調子もさることながら、終幕に向けてはベンチ采配が大きなカギを握る。昨年のこの時期はすでにクライマックス・シリーズに突入。楽天を●○○で下し、王者西武に4連勝。さらにシリーズでも巨人に4連勝。10連勝で令和元年を締めくくった。短期戦では「鬼采配」を見せた工藤監督だが、もうその時期に来ている。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

ソフトバンク対ロッテ 2回裏、栗原は右越え2点本塁打を放つ(撮影・今浪浩三)
ソフトバンク対ロッテ 2回裏、栗原は右越え2点本塁打を放つ(撮影・今浪浩三)