阪神梅野隆太郎捕手(29)が3年連続でゴールデングラブ賞を受賞した。3年連続、3度目は阪神の捕手で初めての快挙。今年は右腹斜筋の筋挫傷での離脱を乗り越えての受賞だった。離脱期間中も「早くやりたいな、早く上がって活躍したい、チームに貢献していきたいなっていう、キャッチャーだから余計思う」と、チームを一番に思う言葉が口をついた。

「毎年、1試合、1球が勝負だと思っている。ここまで3シーズン通してやってきて、過酷なポジションだなと思う」。昨年の秋季キャンプで梅野から聞いた言葉がすごく心に残っている。考えてみると、勝利した翌日の紙面で捕手が大きく取り上げられることはなかなかない。守り勝てば投手、打ち勝てば一番活躍した野手がピックアップされがちだ。縁の下の力持ちとよくいうが、打たれて負けても、打てなくて負けても、どちらの責任も背負う「過酷なポジション」だと、改めて感じた。

梅野は今季プロ7年目を迎え、名実ともにチームの中心選手になっている。「1、2年目は技量や試合に出る体力をつけてもらって、3、4年目は未熟な技を鍛えてもらった。段階を踏んでいく中で、リセットする能力もついたと思う」。チームの勝敗の責任を背負いながらも、試合の勝敗を引きずらず、気持ちを次の試合に切り替える。順調に成長の過程を踏む中で、「リセット力」の大切さに気づき、精神的にも強くなっていた。

「梅ちゃんバズーカ」と呼ばれる強肩だけでなく、どんなワンバウンドも止めるブロック力も高く評価されている。野球は打つ、投げる、だけではない。捕手はやはり扇の要だ。【阪神担当=磯綾乃】