記憶をたどる。今から15年前の06年。オリックスは「ミックスモダン打線」と話題を集めた。清原和博氏(53)と中村紀洋氏(47)が、同時に入団。関西圏に住む少年たちは、スターを見ようと、京セラドーム大阪やスカイマークスタジアム(現・ほっともっと神戸)へ、胸を躍らせて通った。

期待の新顔、背番号16番が「ヨシヒサ」と呼ばれている。05年ドラフト希望枠で、京産大からオリックスに入団した平野佳寿投手(36)が、歯を食いしばって先発マウンドに立っていた。当時、平野恵一氏(現・阪神2軍打撃コーチ)も在籍したため「ヒラノ」ではなく「ヨシヒサ」の愛称だった。新人年は26試合に登板し、7勝11敗、防御率3・81。新人王こそは逃したが、見る人の記憶に残る活躍だった。

北神戸あじさいスタジアムで、2軍戦をスタンドから見ると左投げの一塁手が「ゴジ! 」と呼ばれている。彼はのちに「T-岡田」と登録名を変更する岡田貴弘外野手(32)。今月9日に33歳となる高校通算55本塁打を記録した「なにわのゴジラ」は、今やチームの顔。さらには日本人野手最年長となる。

マリナーズからオリックスに復帰した平野佳とT-岡田は「同期入団」。ともに05年の高校、大学・社会人ドラフトで「1位指名」を受けている。15年が過ぎた今、互いにチームの「核」として躍動することになるのは、興味深い。

宮崎春季キャンプで練習を見ながら、チーム関係者は、言う。「もう15年? 岡田(T)が(今月)33歳だから、そうなるか。ヨシヒサも戻ってきてくれて…」。必死にスカウティングし、懸命に育てた選手たちが「主力」として活躍する。チーム関係者は、視線を選手にやり、ポツリと続ける。「ここから15年後は、どうなってるんかなぁ」。

2選手のように、メジャー挑戦する選手や、生え抜きベテランが育つかもしれない。15年の時が過ぎた今も、そしてこれからも…。根底にあるワクワクは変わらない。【オリックス担当=真柴健】

※ツイッターアカウントは@nikkan_mashiba