第2の人生を歩むOBたちにとっても新たなシーズンの幕が開けた。ヤクルト、西武、日本ハムで捕手として活躍した米野智人さん(40)が、西武の本拠地ベルーナドームで運営する飲食店「BACKYARD BUTCHERS(バックヤードブッチャーズ)」が、2年目を迎えた。
球場全体をぐるりと囲むように配置されるフードショップ。そのライト側上部に、ひときわ目を引くピンク色のお店がある。扱うのは動物性食品を使用しない「ヴィーガン」向けの食べ物だ。米野さんは「卵とか乳製品、お肉ももちろん使わない。『BACKYARD BUTCHERS』という名前は、メインが球場で、こっちがバックヤードというイメージ。“裏のお肉屋さん”みたいな感じで、実はお肉を使っていないという(笑い)。あとは僕がキャッチャーだったので、響きが似ているかなと」と笑顔でコンセプトを説明した。大豆ミートが、本物の肉のような食感を演出するという。
取材したのは開幕直前の西武-ヤクルトのオープン戦時だった。自ら店頭に立つ米野さんは、現役時代を知ると思われる両球団のユニホーム姿のお客さんに、気さくに対応していた。
現役時代、30歳を過ぎて疲れが抜けにくくなったことが、食事に深く興味をもつきっかけだった。「食を改善したら、けっこう効果を感じたので、引退した後、食に関係したことに挑戦してみたいなと。最初は下北沢で4年くらいカフェレストランをやりました」。
ヤクルトで同世代だった石川雅規投手(42)や青木宣親外野手(40)とは今も連絡を取り合い、活躍も励みになっている。「石川さんもすごい気にかけてくれて。青木選手も同い年でまだやってますし。めちゃくちゃ応援しています」。
現在手掛けるのは、ベルーナドームのお店のみ。「いろんなスタジアムでチャンスがあればやってみたい。店舗数を増やしたい気持ちもあります」と展望を語る。引退後もスタジアムで、陰から野球を支えていく。【ヤクルト担当=鈴木正章】




