<ソフトバンク1-8ロッテ>◇20日◇ペイペイドーム

幕張の借りを博多で返された、ということか。ソフトバンク千賀とロッテ佐々木朗の「ノーノー対決第2ラウンド」はホークスの完敗に終わった。シーズンでも数少ない本拠地ペイペイドームの開閉式屋根が開く「ルーフオープンデー」。この日のスタンドには今季最多となる3万6956人の観衆が集まった。BIGBOSS新庄ハムとの開幕3連戦を上回る鷹ファンの前で、ホークスは千賀が4回4失点KO。前回初対決となった6日の試合(ZOZOマリン)では佐々木朗の降板後の土壇場9回に中谷の2ランで追いつき、延長戦に持ち込んでの逆転勝ち。この日は投打に精彩なく敗れ去った。王貞治球団会長の82歳のバースデーでもあった。球団事務所には恒例のバースデーケーキが用意され、王会長を祝福したが、チームは白星をプレゼントできなかった。

オープンルーフのペイペイドームで行われるソフトバンク対ロッテ戦(撮影・屋方直哉)
オープンルーフのペイペイドームで行われるソフトバンク対ロッテ戦(撮影・屋方直哉)

76球で降板した千賀にコンディションの不調はなかったようだが、もっとマウンドに立ち続けてもらいたかった。パ・リーグ、いや球界注目の対決は、そうそう巡ってくるものではない。勝ち負けもさることながら、チーム戦略が双方にあるとは言え、せめてお互い「100球」までの「投手戦」はスタンドのファンも見たかったのではないだろうか。等分に力投を味わいたかった。

3回表ロッテ2死二、三塁、三振と思いベンチに戻ろうとする千賀(撮影・屋方直哉)
3回表ロッテ2死二、三塁、三振と思いベンチに戻ろうとする千賀(撮影・屋方直哉)

2番サードで先発出場した牧原大が6回先頭で、佐々木朗のフォークを右翼線三塁打。前2打席はともに空振り三振に倒れていただけに意地の一打だった。先発右腕時のスタメン出場が続いているが「2番固定」も一考なのではないだろうか。今季、チームに薄れつつある「機動性」が生かせるような気がするのだが…。この日は首位を走る楽天も敗れゲーム差は2・5のまま。まだまだ数字を気にする時期ではないが、あまりにもあっさり負けてしまった感は拭えない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

6回裏ソフトバンク無死、牧原大は右翼線に三塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)
6回裏ソフトバンク無死、牧原大は右翼線に三塁打を放つ(撮影・梅根麻紀)