ヤクルトの“持ってる男”赤羽由紘内野手(22)が、7月29日付で支配下選手登録されました。育成からの昇格は、今季チームでは小沢怜史投手(24)に次いで2人目。「ヤングスワローズ」の新たなピースとして期待がかかります。

赤羽はパンチ力のある打撃が持ち味のユーティリティー。7月23日のフレッシュ球宴でサヨナラ3ランを放ってMVPを獲得すると、8月1日のプロアマ記念試合では代打で2ランをマーク。いずれも“代替選手”としての出場で強烈なインパクトを残し、ネット上などで「持ってる男」として話題となりました。

8月6日に、特例2022の対象として抹消された村上の“代替選手”として出場選手登録されると、同日の巨人戦(神宮)に「7番三塁」でプロ初先発初出場。無安打に終わりましたが、満員の本拠地でのプレーに「今までこんな大観衆の中、野球をやったことがなかったので。球場入った瞬間から、ほんとにワクワクした気持ちで、たくさんのファンが見守ってる中、野球が出来る幸せを感じられました」と喜びをかみしめました。

また同戦では、5回の打席で、巨人直江から頭部に死球を受けるアクシデントもありました。直江とは同学年で同じ長野県出身。中学時代のシニアリーグや、高校時代も何度も対戦したというライバルで関係良好。翌日には直江から「ごめんね」というLINEがあり、「大丈夫。次、当てるときは頭以外でよろしく」と返したそうです。

8月8日には登録抹消となりましたが、1軍で貴重な経験をした赤羽。「自分は何かに特化しているわけではないので。走攻守。守備だったらどこでも守れる選手になりたいし、ここぞという場面で打てるようなバッターになりたい」。勝負強いユーティリティーとして、存在感を示していく決意です。【ヤクルト担当=鈴木正章】