中日福敬登投手(30)が自身の身体で情報発信をすることを誓った。

「同じ病気を患った人が情報を発信すれば認知度も高まる。どういう症状、改善方法がある、なぜ治らないのかわからない。メリット、デメリットを正確に伝えるのは、患った身としての仕事と感じる。クヨクヨしてられない。来年(マウンドに戻った姿を)見てください」。

福は今季終盤に国が難病指定する黄色靱帯(じんたい)骨化症を発症。10月末に「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化切除術」を受けた。入院先の病院では同じ難病に患いながら、さらに重度の症状に悩まされる人たちを間近で見てきた。5日に退院し、6日からナゴヤ球場で練習を再開。自身のロッカーには、ファンだけでなく、同じ症状に悩む人からの手紙もあったという。

「症状が完全になくなったわけではないが、めちゃくちゃ良好。日常生活はほぼ支障がない」。すでにランニング、ネットスローも再開し、戦列復帰は最短で4カ月を想定している。今季36試合登板で、3年連続で続けてきた50試合登板はストップした。「めちゃくちゃ悔しい。中継ぎで50試合は名誉。あらためてもう1度目指したい」と、復帰のモチベーションにしている。

昨オフ、福はSNSでの誹謗(ひぼう)中傷問題を訴えた。投稿した男性は書類送検。球界のSNS問題に一石を投じた。「(症状など現状を)SNSで伝えたいけど、自分からSNSで情報発信することはない」という。「症状はちょくちょく取材していただいて、こうなってますよと、ストレートに伝えてほしい」と続けた。微力ながら、記事を通じて左腕の活動をサポートしたい。【中日担当・伊東大介】