DeNA大田泰示外野手(32)の優しさに包まれながら、蝦名達夫外野手(25)との「釣り企画」は進行した。昨年12月上旬、横浜沖。予想された雨は奇跡的に弱まり、山下橋「広島屋」から乗船したが、雨の影響で気温は低下。事前に大田から「船の上はめちゃめちゃ寒いですよ」と助言を受け、服を着込んだつもりだったが、考えが甘かった。

午前6時、船宿に到着した大田から「久保さん、その服じゃ、絶対寒いですよ。船の上とここでは全然、気温が違いますから」と、すぐに指摘された。大丈夫だと過信したことを恥じながら、「え…」と絶句する記者に笑いながら、1着の大きなジャケットを手渡してくれた。「これ、使ってくださいよ。めっちゃ、暖かいんで」。

釣り歴20年以上の大田の気配りに感謝し、着用させてもらった。身長が約170センチの記者の体を包み込むように大きく、暖かいジャケットだった。大田の言うとおり、船の上は寒かったが、大田の優しさに包まれ、心は温かく、楽しい取材はあっという間に終わった。動画でも公開中だが、ドラマのような展開を演出。そこには、見えない大田の優しさも隠されていた。【DeNA担当=久保賢吾】