<オープン戦:ソフトバンク4-3DeNA>◇17日◇ペイペイドーム

納得のいくマウンドではなかったが、ソフトバンク大関は冷静に自らの投球を分析した。「本番を想定してほぼ全力で投げたが、悔しい部分の多い登板でした」。栄えある開幕投手の大役を任され3・31のオープニングゲームまで残り2週間。「実戦モード」さながらを誓って上がったDeNA戦は6回102球を投げ、7安打3失点(自責2)。走者を出さなかったのは3者三振に切った5回の1イニングだけ。宮崎には2本塁打を許した。1本目は試投したツーシーム。2本目は直球を再び左翼席に運ばれた。「ツーシームは変化球の軸になる球ではないけども2本目のストレートを打たれたのは、シーズン中ではなくさないといけない」。口を真一文字に結んで反省した。

6回表DeNA無死、宮崎(左)にこの試合2本目となる左越え本塁打を打たれ、悔しそうな表情を見せる大関(撮影・岩下翔太)
6回表DeNA無死、宮崎(左)にこの試合2本目となる左越え本塁打を打たれ、悔しそうな表情を見せる大関(撮影・岩下翔太)

修正点は確実に埋めていく。最速151キロの直球も単調な投球リズムになり、打者に合わされやすいと気づいた。「いろいろと気づいて良かったと思う。(次回は)たぶん良くなると思うし、9割方の力で投げていきたい」。今季から硬くなった本拠地マウンド。大関にとっては投げやすさがある反面、打者サイドにとってはタイミングを合わせやすくなるという不都合さも確認できたのは収穫でもあった。新マウンドで使用された土が「名寄(なよろ)土」という名前と特性まで調べ上げるほどの研究家。開幕前の最終登板となる24日の広島戦ではきっちり仕上げて、首脳陣を納得させるはずだ。

ソフトバンク先発の大関(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク先発の大関(撮影・岩下翔太)

試合後、藤本監督はちょっと苦笑いだった。「要所要所は抑えてくれたけど、ちょっとヒットを打たれすぎ。ストレートで抑えていこうという気持ちが強すぎかな」。大役を託した左腕の修正力に期待を寄せていた。【ソフトバンク担当 佐竹英治】