<ソフトバンク5-9ロッテ>◇28日◇ペイペイドーム

ソフトバンクにしてみれば、首位ロッテに肉薄して交流戦を迎えたかったのが本音だろう。そんな思惑を断ち切るように「令和の怪物」が立ちはだかった。

先発藤井が2回までに3失点。難敵を前に、序盤の失点は大きなハンディとなる。それでも4回に打線は先頭中村晃の遊撃内野安打、牧原大の適時三塁打、近藤の犠飛で2得点。1点差に詰め寄った。試合後、藤本監督は「よし行ける、という感じになったんですけどね」と、悔しさをにじませながら試合を振り返った。

怪物攻略は簡単ではないことは承知の上だが、80~90球限定の佐々木朗に対しては、やはりもっと粘りの打撃で「消耗戦」に持ち込みたかった。得点にはつながらなかったが、ロッテは4回1死から平沢が11球粘って四球を選んだ。結果的に3失点ながら、5回105球で藤井がマウンドを降りることになったのとは対照的な攻撃だった。

明日30日からは交流戦が始まる。セ界戦をチーム再浮上のきっかけとしたいところだが、21年5勝9敗4分けの11位、昨年は9勝9敗の4位。過去8度の交流戦Vを誇るホークスだが、この2年は勝ち越すことができていないだけに、厳しい戦いを覚悟しなくてはならない。直近5試合は先発投手が5回で降板しているだけに、ブルペン陣への負担も大きくなっている。残り100試合。何としても交流戦を勝ち越したいところ。勝負の18戦となる。【ソフトバンク担当 佐竹英治】