6月5日付の成績欄を見て、阪神ファンは夢見心地になったことだろう。セの防御率上位を前日4日、阪神の若手「新・3本柱」が独占したのだ。大竹耕太郎(27)村上頌樹(24)才木浩人(24)のトリオである。


(1)大竹0・71

(2)村上1・41

(3)才木1・74


翌日には全員が規定投球回不足となったため、「一日天下」に終わったのは残念だ。とはいえリーグ戦再開を控えた22日現在、大竹は防御率1・13でセ・リーグの1位を快走している。覚醒なった村上が、1・75で3位につけている。そして規定投球回にわずか1/3イニング不足で、才木浩人は1・41の「隠れ2位」だ。

この3人には、球団54年ぶり「ワン・ツー・スリーフィニッシュ」の期待がかかる。もしこの新・3本柱で今季の防御率3位までを独占すれば、阪神では69年の

(1)江夏豊 1・81

(2)村山実 2・01

(3)鈴木皖武(きよたけ) 2・17

以来、2度目の快挙となる。

この年の江夏は、前半戦に連続41イニング無失点の快投を続けた。村山は12勝14敗の不成績ながら、通算2000奪三振を達成。現在まで23人しかいない大記録だ。そしてサンケイ(現ヤクルト)からトレードでやって来た鈴木は、先発16試合に救援23試合と、器用なところを見せチームを支えたを救ったのだった。

球界全体に広げても、貴重な記録だ。1チームの3投手がリーグ防御率上位を占めた例は、この年の阪神意外に4チームしかない。


◆51年南海(現ソフトバンク)

(1)服部武夫 2・03

(2)柚木進 2・08

(3)江藤正 2・28


◆81年巨人

(1)江川卓 2・29

(2)西本聖 2・58

(3)加藤初 2・91


◆83年西武

(1)東尾修 2・92

(2)高橋直樹 3・03

(3)松沼雅之 3・25


◆90年巨人

(1)斎藤雅樹 2・17

(2)桑田真澄 2・51

(3)木田優夫 2・71


69年の阪神以外、すべてリーグ優勝を果たしている。

新・3本柱には今後、他球団の徹底研究も予想される。真価の問われる夏場を乗り切ってセの防御率3傑独占なれば、必ず「アレ」の主役を張れるはずだ。

【記録室=高野勲】(22年3月のテレビ東京系「なんでもクイズスタジアム プロ野球王決定戦」準優勝)