阪神森木大智投手(20)は今、2軍の先発ローテーションを外れている。今月6日のウエスタン・リーグソフトバンク戦(タマスタ筑後)で1回2/3を投げ、4安打、6四球、4失点と大炎上。そこから試合で投げていない。

ソフトバンク戦後、チームが遠征中の残留練習でシート打撃に登板した。藤田、育成の野口を相手に「納得いくボールは1球もなくて…」。福原2軍投手コーチには「試合で投げても、投げなくてもどっちでもいい」。そんなことを言われていた。

「僕的に、今年の目標もある。でも、この状況で中途半端にいくのも嫌だなと思っていて、時間がほしいなと思っていて。めちゃくちゃ悔しいですけど…。自分の中のファンダメンタルが崩れた感じがあって、そこを1度見直さないといけないと」

だから、2軍の先発ローテーションを外れる意思を首脳陣に伝えた。それは同時に、再出発への覚悟の表れでもあった。

灼熱(しゃくねつ)の鳴尾浜球場で汗を流す日々。右前腕のコンディション不良で2軍再調整中の湯浅とキャッチボールのペアを組み、気づきがあった。

「遠投になったら肘が先に出すぎていると。肘が勝手に上がってくるようにやったらいいんじゃない? と言ってもらえました」

湯浅も「60メートルくらい離れたとしても、上からたたくように投げた方がいいと思う」と言う。本来の150キロ中盤の速球を、きっちりとコントロールするために。どんなヒントも逃すつもりはない。

同期入団の鈴木がルーティンとしているアメリカンフットボールのボールを使ってのキャッチボールも教わった。「遊び心で。面白そうやなと。投げられるようになりましたよ。はじめは全然分からなくて、でもカーブを投げるイメージでいけばうまくいきました。肘のトップが上がってる状態で投げるので、野球にもいい影響を与えてくれるかなと」。石井が腰痛のため2軍調整していた際には、トレーニングやエクササイズについて聞いた。

多くの人にヒントを求めた。その上で、今のテーマはシンプル。「地面反力をちゃんともらうことです」。地面反力とは、グッと足で地面を踏んだ時、逆方向から同じ強さで押し返してくる力のこと。森木いわく、「僕はお尻で(地面反力を)もらっている感じです。それをもらって、前足にぶつけた時にブレーキをもらいたい」。そこで生まれたエネルギーを投球にぶつけることをイメージしているという。

8月が迫っている。次、いつ試合で投げるか、タイミングは設定していない。江草2軍投手コーチにも「この時間が10年後に必要だったと思えるようにしよう」と言葉をもらった。21年ドラフト1位。己と向き合い、考え、もがき抜く夏を追いたい。【阪神担当 中野椋】