<ヤクルト1-7阪神>◇3日◇神宮
「森下のアイブラック」が、一躍脚光を浴びた。1日のヤクルト戦(神宮)で阪神森下翔太外野手(23)がプロ初の1試合2発をマークし、優勝マジック再点灯&連敗ストップの立役者となった。1発が出るまで13打席連続無安打だった後輩に対して、佐藤輝が「入れてみたら」と試合前にアイブラックを提案。プロ入り後初めて取り入れた“武装”でパワーアップを遂げたのか、結果的に大当たり。さらに3日の同戦でも左越えの9号ソロを決めた。
そもそもアイブラックとは、太陽光や照明によるまぶしさを軽減させる遮光目的で使用されるもの。メジャーリーグや米プロフットボールNFLなど、屋外で行う球技で取り入れている選手が多い。ステッカータイプや塗布タイプのものがあり、アメフトではオシャレ目的で使用する選手もいる。目に見えて違いは分からなかったが、私もアメフト選手時代にどちらのタイプも試した。科学的に効果が証明されているということで、選手によっては必須アイテムの1つとなっている。
起源は1940年代に米アメフト選手が使用し始めたことによるものだとされている。当時は「蜜蝋」(ミツロウ=ミツバチの巣を構成しているロウを精製したもの)と、「パラフィン」(水に溶けない炭化水素化合物の一種)と、「煤」(すす=黒い微粒子)を混ぜ合わせて自分で作っていたという。現在はヤシの木の葉から抽出されるカルナバロウやワセリン、ひまし油や酸化鉄顔料などを混ぜ合わせて作られている。
森下以外にも効果が出た一例があった。21年7月17日に行われた球宴第2戦で、10年目で初出場した全パの楽天島内が、「熱男」こと当時ソフトバンクに所属していた松田(現巨人)に左目の下に○、右目の下に×と塗布用のアイブラックで書いてもらっていた。「すごくリラックスして入れました」と地元仙台で決勝打を含む3安打3打点の大活躍でMVPを獲得した。遮光だけでなく、ラッキーアイテムの1つとして注目を集めそうだ。【阪神担当=古財稜明】




