9月1日のDeNA巨人戦(横浜)の試合前イベントを楽しみにしていた。DeNAのオフィシャルパフォーマンスチーム「diana(ディアーナ)」が、五輪経験者を集めた陸上レジェンド軍とリレー対決するというもの。

dianaは5人で220メートルをつなぐ。レジェンド軍は福島千里、高平慎士、木村文子、朝原宣治(敬称略)が4人で270メートルをつなぐ。軍を率いた高橋尚子さんは「ビデオ判定も辞さない構え」と張り切っていたが、当の4人は予習で見たdianaの映像に「完全にびびっていた」とのことだった。

トップスピードで走れる距離も短いし、ハンディ50メートルはあげすぎでは…と思いつつ。差は詰まるだろうというのが大方の予想だった。だがふたを開けてみると、ほとんど縮まらない。アンカーAkiさんの足の回転数がえぐい。あまりの大差にちょっとの沈黙すら流れ、ゴールした朝原さんは「言葉が出ねえ…」と笑うしかなかった。

こうなると、見てみたい。diana対現役野球選手。「俊足」イコール「盗塁が多い選手」と思いがちだけれど、ベースランニングの技術に左右されるので必ずしもそうではない。純粋なスプリント能力が高い面々と、混合チームでもいいから、ファン感謝デーで走ってくれないかなと期待してしまう。何ならロッテのイニング間イベントに出てくるDASHMANとも競演してほしい。

いわゆるチアは応援する側を指す。dianaは“爆走チア”として応援されることで、新しいエンタメを提供した。球場内ですれ違うと、いつもハキハキとあいさつしてくれる。そういう部分でも「頑張れ~」という気持ちが生まれる。

ちなみに完敗した陸上レジェンド軍は、個人的には熱い人選だった。大学陸上部時代、関東インカレ決勝の「高平対塚原」を会場で見ていたし、福島さんは取材したことがある。高橋尚子さんはイベントで丸1日アテンドさせてもらった。皆さん「もう1回リベンジさせてください!」と口をそろえていたので、そちらの再戦もお待ちしています。【遊軍 鎌田良美】

DeNA対巨人 リレー対決を終え笑顔を見せるdianaと後列左から高平慎士氏、福島千里氏、朝原宣治氏、木村文子氏、高橋尚子氏(2023年9月1日撮影)
DeNA対巨人 リレー対決を終え笑顔を見せるdianaと後列左から高平慎士氏、福島千里氏、朝原宣治氏、木村文子氏、高橋尚子氏(2023年9月1日撮影)
DeNA対巨人 試合前、dianaとリレー対決する、左から高橋尚子さん、朝原宣治氏、福島千里さん、高良一輝さん、高平慎士さん、木村文子さん(2023年9月1日撮影)
DeNA対巨人 試合前、dianaとリレー対決する、左から高橋尚子さん、朝原宣治氏、福島千里さん、高良一輝さん、高平慎士さん、木村文子さん(2023年9月1日撮影)