プロ野球選手である前に一社会人として-。

11月29日。ソフトバンク又吉克樹投手(33)が契約更改交渉に臨み、交渉後の会見で若手の行動に苦言を呈した。

「若い子がロッカーに荷物をどーんと置いているのを見ると『それくらいもできんのか』と思っちゃう。整理整頓なんて当たり前」 指摘したのは2軍施設の選手ロッカー。「プロ野球選手のロッカーだからって許されているところがある。普通の会社でやっていたら相当、怒られているところがある。汚いというよりは乱れている」とはっきり物を言った。

プロ10年目。通算463試合に登板し、1軍の最前線で投げ続ける右腕が「整理整頓」の重要性を説いた。野球とは「『関係ない』と言う人もいる」というが「僕が今まで見てきた現役を長くやられている方は、ロッカーをきれいにしていた。和田さんは1軍だろうが、2軍でもピシッとされている」。

又吉自身も口酸っぱく言われ続けたことでもあった。中日時代は「ぐちゃぐちゃでした」と振り返り、「先輩方が厳しかった。あいさつ1つにしてもそうですし、口うるさく言ってくれたおかげで、今の感覚がある」。歴代1位の407セーブを挙げた岩瀬をはじめ、山井、吉見と当時同じチームだった先輩からは厳しく指摘されていたという。

だからこそ「正直、別に言わなくてもいい」としながらも、後輩の今後を思うからこそほっとくわけにはいかなかった。「今度は僕が教える番なのかなと思いますし、教えられることは教えたい。口うるさい先輩にならないといけないのかな」と中継ぎ最年長としての自覚をにじませた。

勝利にも直結するはずだ。小久保裕紀新監督(52)は以前に「勝利の神様は細部にまで宿る」と語っており、「美意識」の必要性を強調していた。又吉も「小久保さんが求めている美しさとか、野球に関しても当たり前のことをするための練習をちゃんとできているとか、そこじゃないかなと思います」と締めくくった。【ソフトバンク担当・佐藤究】