18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一を決めた阪神が13日、大阪・関西空港を中心に優勝旅行先の米ハワイへと旅だった。常夏で約1週間、来季へ向けて英気を養う時間にあることだろう。

監督、コーチ、選手、スタッフ、球団役員やその家族を含め345人が参加するという。一報で、参加を辞退した選手もいる。中継ぎの一角として活躍した石井大智投手(26)も、その1人だ。

まだ日本一を決める前、少し気が早いが「優勝旅行、楽しみやね」と声をかけると「迷ってるんですよね、いや、多分、行かないですね」と真剣に話していた。えっ、行かない選択肢ってあるの? と少し驚いた記憶がある。

来季さらなる飛躍を目指す右腕にとって、約1週間、日本を離れることは惜しい時間なのだろう。最終的には「トレーニングに行きます」と決断し、東京の施設へと武者修行するプランを立てていた。

妻もトレーニングを優先したい石井のお思いに同意してくれたという。代わりに夫妻でフェリーに乗っての九州旅行を計画中だとか。「船、乗りたいなあと思ってたんですよね」。妻の影響で人気漫画「ONE PIECE」を読むようになった右腕は、船長気分を味わい? 英気を養うつもりだ。

同じ中継ぎでは加治屋蓮投手(32)が、11月に第2子が生まれたため辞退した。湯浅京己投手(24)も完全復活を期す来季へ、研さんを積んでいる。優勝旅行期間中、日本に残る選手たちの情報も、しっかりとカバーしたい。【阪神担当=中野椋】