新たな場所で働くという意味で言えば、もしかしたら選手と似た境遇にあるかもしれないと感じた。私はこれまで勤務していた北海道を離れ、この12月から西武担当に着任。東京生活が始まり、西武が本拠地を構える埼玉・所沢を往復する日々を送っている。仕事を始めてまだ1カ月にも満たない中で、環境に変化があった選手を取材する機会が2度あった。

1度目は現役ドラフトで広島から移籍してきた中村祐太投手(28)。21日、西武球団事務所で臨んだ入団会見では「環境が変わって活躍する選手もいると思うので、僕も来年西武ライオンズで活躍したい」と決意表明。ヤクルトからトレード移籍が決まった元山飛優内野手(25)は25日に会見し「なんとか生き残って、はい上がっていけるように」という言葉から覚悟を感じた。

移籍となれば大変なことも少なくない。その1つが家探しかもしれない。生活をする上で住まいはなくてはならない。元山は西武に移籍が決まる前から都内で1人暮らしを始めていた。まだ数カ月しか住んでいないが、西武の本拠地所沢への行き来をしやすくするように「これから引っ越し先を、どこがいいか考え中です」と明かした。

新天地で始まる新たな生活。中村祐は「早く埼玉の土地になじめるように、いろいろドライブしたい」と前向きだ。元山は「わくわくと不安といろんな感情がある。早くチームに慣れてみんなと交流したい」。私は2人に「それぞれ頑張りましょう」と直接は言えなかったが、心の中でそうつぶやいた。【西武担当=山崎純一】

入団会見に臨んだ西武元山(撮影・山崎純一)
入団会見に臨んだ西武元山(撮影・山崎純一)
西武への入団会見を終えた中村祐(右)は、渡辺GMと並びガッツポーズ(2023年12月21日撮影)
西武への入団会見を終えた中村祐(右)は、渡辺GMと並びガッツポーズ(2023年12月21日撮影)