豪快に柵越えを連発するソフトバンク山川穂高のフリー打撃を見守った王貞治球団会長は納得の表情だった。
キャンプ第1クール3日目。ようやくメイン球場に打球音が響いた。前日2日はロングティー打撃のみ。やはり打撃投手の投げ込むボールを打ち返してこそ本格的な打撃練習スタートといえる。心地よくバットを振る山川の背中を見守りながら王会長は「右の大砲」としての実力をしっかり実感した。
王会長 やっぱり飛ばす力を持っているからね。「あーっ」と(ミスショットのように)言ってもいい角度で打球が上がって行くからね。そういう角度をつけられるものを持っているよね。
通算868本塁打の世界の本塁打王。するどい眼光で打球の行方を見守りながら、真のホームラン打者だけが感じ取ることのできる才能を嗅ぎ取ってもいた。
王会長 (飛ばす能力というのは)天性のものがほとんどだね。それを繰り返しやることで自分の確率を上げていくというのかな。結果的にああ(ホームランの打球に)なっているんじゃないんだよ。ああいうふうになるように打てているんだよね。ほとんどの人はああなるように打たない。打った結果が(ホームランに)なっているだけでね。山川は結果そうなるように打っている。だから天性のもの。長距離打者というのは身につけていくものだけど、なかなか後からつけていくのは大変なんだけどね。
背番号25が打撃ケージから出てくると王会長もほほ笑み返した。フリー打撃後は413本塁打の小久保監督、日米通算292本塁打の城島会長付アドバイザーと3人で楽しそうに談笑。待ち望んだ「右の大砲」の快音に、王会長のボルテージも上がってきた。




