日本ハムのチーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)に就任した栗山英樹氏(62)が8日、宮崎キャンプを訪れた。

球場入りすると、王球団会長、小久保監督らと30分ほど話し込んだ。昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパンを14年ぶり3度目の世界一に導いた指揮官。初開催の06年は、王ジャパンが初代王者に。2人の「世界一監督」は、今後の日本球界の話題で意気投合したようだった。

実質的に日本ハム編成トップの立場にありながらも「日本の野球をもっと発展させるにはどうしたらいいのか。もっと広く考えないと。王会長も野球界のことにいろいろとお考えをお持ちなので」と、栗山氏は熱っぽく話した。内容を詳しく語ることはなかったが、12球団を含めた球界の変革にも話題は及んだ模様。「この1年はじっくりと(球界を)見て回りたいと思います。アメリカにも行ったりもしますが、とにかく今がどうなのかというのを見ることが必要かなと思っています」。三塁側ベンチ隅で練習を見守り、周東、牧原大らジャパン組とあいさつを交わした。

日本ハムは新庄政権となって2年連続最下位。再建は急務で、栗山氏の手腕に大きな期待がかかる。それでも栗山氏は「自分の球団のことだけではなく、球界全体をしっかり考えていきたいとも思っています」と未来を見つめる。今季のホークスは4年ぶりV奪回が至上命令。必勝は当然ながら、広い視野で「現在地」を見つめ直すことの大切さを感じた。【佐竹英治】

ソフトバンクのキャンプ地を訪問し、周東(右)と言葉を交わす日本ハム栗山CBO(撮影・岩下翔太)
ソフトバンクのキャンプ地を訪問し、周東(右)と言葉を交わす日本ハム栗山CBO(撮影・岩下翔太)
ソフトバンクのキャンプ地を訪問した日本ハム栗山CBO(右)は工藤氏と談笑する(撮影・岩下翔太)
ソフトバンクのキャンプ地を訪問した日本ハム栗山CBO(右)は工藤氏と談笑する(撮影・岩下翔太)