ソフトバンクが今季初の本拠地ペイペイドームでの試合に完勝した。韓国プロ野球の斗山ベアーズに5-2の勝利。2本のソロアーチを許したものの、7投手の継投で散発4安打、15奪三振。チームはこれで対外試合6連勝。投打ともに開幕へ向けて順調に仕上がっているようだ。

ホークスもさることながら、この試合で目を引いたのは斗山の4番手で登板した背番号63のキム・テギョン投手だった。2点を先制された斗山は4回表にヤン・ウィジ捕手のソロ本塁打で1点差とした。だが、直後の4回裏に1点を失い、なおも2死一、二塁。打席に山川を迎えたところで18歳のキム・テギョンがマウンドに送られた。ドラフト1位の高卒ルーキーだ。4番山川を2球で捕邪飛に仕留めてピンチを切り抜けると、続く5回は代打栗原を右飛、今宮を三ゴロ、井上は150キロ超の直球で空振り三振に切った。

「えっ、高卒ですか? 1球目の外角のストレートはものすごくスピンが効いたボールでしたよ。すごくいい投手です」。試合後、山川は目を丸くして対戦を振り返ったほどだ。斗山の金泰龍団長によると将来のクローザーとして期待しているとのこと。「(キム・テギョンは)今いる先輩投手よりも実力が上なんで。当然、開幕メンバーです。使える選手は(高卒でも)使わないと」と話した。将来が何とも楽しみな素材だ。

ホークスのドラフト1位は前田悠伍投手(18=大阪桐蔭)。こちらは、じっくりと「育成」させる方針のようで、まだまだ1軍デビューには時間がかかりそうだが、素材は一流。大事に大事に育てるのも大切だが、早期デビューがあってもいいような気がしてきた。