ソフトバンクの宮崎キャンプも第2クール3日目となった。相変わらず風が冷たくかじかむ寒さだ。ホークスがキャンプ地を宮崎に移して21シーズン目。ここまで寒い日が続くのは記憶にない。

「S組」として練習内容を自主性に任せられている柳田は、凍える寒さにも徐々にギアは上がってきているようだった。恒例のランチ特打を終えると、メイン球場から最も離れたサブグラウンドに移動。寒風の中、キャンプ初めて「外野ノック」を受けた。30球の完全捕球。軽快に動いて約20分でノルマを達成した。「自主トレでもしっかりノックは受けていたようですし、100%に近い動きだったと思いますよ」。ノックバットを振った笹川4軍内野守備走塁コーチは柳田の動きに目を細めた。

昨シーズンは4年ぶりにリーグ優勝したものの、柳田は5月31日の広島戦(みずほペイペイドーム)で右太もも裏を痛め、シーズンの大半を棒に振った。後半戦に復帰したが52試合の出場に終わり、打率2割8分6厘、4本塁打。主砲として長期戦線離脱に悔しさは募った。個人目標でもあった「30本塁打」はまたしても果たすことができなかった。DeNAとの日本シリーズ。第6戦(横浜スタジアム)の9回2死走者なしから空振り三振。屈辱の「最後の打者」となった。「もう1度、レギュラーとして最低限の数字は残したい」。チーム最年長となった男は15年目のシーズンに雪辱を誓っている。

キャンプ地に朗報が飛び込んできた。馬主として所有する愛馬がこの日のレースで初勝利を挙げた。「1つ夢がかないました。僕も野球で負けないように頑張ります」。前走は競馬場まで駆けつけたが、無念の敗戦。それだけに愛馬の初勝利に練習にもさらに熱も入った。「人間万事塞翁(さいおう)が馬」の言葉もある。不運が幸運へ導くこともある。7年の長期契約が終わる来シーズンには「引退」もほのめかしている柳田だが、老け込むのは早い。有言実行、まだまだ存在感を見せ続けてもらいたいものだ。

小倉7Rで所有馬のゴッドヴァレーが初勝利を挙げ、サムズアップポーズを見せるソフトバンク柳田(撮影・岩下翔太)
小倉7Rで所有馬のゴッドヴァレーが初勝利を挙げ、サムズアップポーズを見せるソフトバンク柳田(撮影・岩下翔太)
打撃練習をする柳田(撮影・梅根麻紀)
打撃練習をする柳田(撮影・梅根麻紀)
打撃練習をする柳田(撮影・梅根麻紀)
打撃練習をする柳田(撮影・梅根麻紀)