85歳とは思えないタフさだ。ソフトバンク王貞治球団会長は24日、本拠地ドームで始まった日本シリーズの前日練習に姿を見せた。午前10時には一塁側ベンチ奥に座って打球音を響かせるホークスナインの動きに熱い視線を送っていた。前日(23日)は、都内で行われたドラフト会議に出席。米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(20=花巻東)を1位でサプライズ指名。城島CBO(チーフベースボールオフィサー)が競合したDeNAとの抽選で、見事に残りくじを引き当てると、王会長は満面の笑みを浮かべて、何度も手をたたいて喜んだ。
「(東京からの)最終便かな。昨日のうちにこっち(福岡)に戻ってきたからね。ドラフトはよかったよ。城島が引き当ててね。まだどうなるか分からないけど、(佐々木指名は)スカウトも全員が一致した意見だったしね。やっぱり、あれだけの実力がある選手だからね。アメリカ? 僕は行かないよ。城島が行くでしょう」。来年7月まで入団の行方は分からないが、期待の大物スラッガーの交渉権を得て、まだまだ興奮冷めやらぬ様子だった。
思い返せば94年ドラフトでは、駒大進学を表明していた別府大付(現明豊)の城島をダイエーが強行指名。ホークス監督就任直後の王さんが、大分・別府市の学校まで足を運び指名あいさつ。一転してホークス城島誕生の歴史があった。31年前の「運命のドラフト」と同様に「ホークス麟太郎」で結実するのだろうか。
最終戦までもつれたCSファイナルからドラフト、そして阪神との日本シリーズへ。何とも慌ただしい日々を過ごした王会長だったがナインを鼓舞しながら気持ちも高まっている。阪神とのシリーズ対決は過去3度。すべてホークスが日本一に輝いた。「とにかくあと4勝」。誰より王会長が5年ぶりの頂点を待ちわびている。【ソフトバンク担当=佐竹英治】




