6月9日開幕の全日本大学野球選手権に関西から出場する4大学のうち、2大学の注目選手を紹介する。3人のプロ注目打者を擁する近大(関西学生)は、春に高熱を伴う「菊池病」を発症した野間翔一郎外野手(4年=大阪桐蔭)が完全復活。走攻守でチームを引っ張る覚悟だ。
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近大・野間は3月末、高熱を伴う「菊池病」を発症した。一時は41度の熱に苦しみ、春季リーグ開幕前後を療養期間とした。それでも5月下旬、優勝を決める大一番で好走塁。「仲間を応援していたけど、悔しい思いと(NPBスカウト陣へ)早くアピールしたい気持ちが大きかった」。同期にはプロ注目の勝田成内野手(4年=関大北陽)、阪上翔也外野手(4年=神戸国際大付)らがいるが、野間には50メートル走5秒8の俊足と堅守という武器がある。
休養期間も頭の中は野球で埋め尽くされていた。寝室で視聴したリーグ戦中継で対戦相手の癖を探り、勝負勘をキープ。「2死で緩い打球が飛んで来たら(外野手は)一塁手に『ファー』と柔らかく返球する」。そんな観察眼が勝負どころで生きた。5月22日の立命大戦で復帰。優勝がかかった同27日・関学大戦では試合前に相手のノックを入念に確認。0-0の7回2死一塁、阪上の風に流された打球が右前打となると、一塁走者の野間は一気に決勝のホームインだ。「打球が泳いで、ファーって捕ってかえすという勘が当たり、カットも入らなかったので」。1-0の薄氷勝利に大きく貢献した。
近大1年秋に打率4割超を記録し、日本代表候補強化合宿に招かれた。大阪桐蔭時代に培ったガッツと愛嬌(あいきょう)のあるキャラも魅力だ。「いい選手が集まる環境で、遠慮して引いた時点でレギュラーを取られますから」。2年春以来となる全国の舞台。「相手のミスを誘うように足でかき回したい」と燃える。【中島麗】(この項おわり)




