今季も各チーム100試合以上を消化したが、20日現在、全試合出場中の選手は両リーグで18人いる。

 パ・リーグ首位の西武は全イニング出場を継続中の秋山、源田に加え、浅村、山川、外崎と両リーグ最多の5人。その西武に次ぐのがロッテの4人(田村、中村、藤岡、鈴木)。ロッテでは50、60年に3人が全試合出場しているが、このままいけば球団最多を更新する。

 ロッテの4選手はそれぞれ記録が絡んでいる。まずは捕手の田村。ロッテ捕手のフル出場は65、66、69年の3度記録した醍醐だけで、達成すれば49年ぶり2人目。球界全体でも捕手の全試合出場は少なく、平成に入ってからは古田(ヤクルト=4度)城島(ダイエー、阪神=5度)矢野(阪神=1度)の3人だけで、球界を代表する捕手たちに肩を並べられるか。

 昨年は源田が新人で全試合出場を達成したが、遊撃手の藤岡も新人。ルーキーで達成するとロッテでは50年河内、97年小坂以来3人目。全試合出場の新人を3人輩出すると、ロッテがパ・リーグ初めてになる。

 二塁手の中村は全イニング出場も継続中。ロッテで全イニング出場は89~91年愛甲、10年西岡以来となり、二塁手では初めて。二塁手の全試合出場もチームでは50、52年本堂、17年鈴木だけで、いずれも球団3人目。ちなみに中村は死球数が両リーグ最多の20個。20死球以上で全イニング出場はプロ野球史上初になる。

 最後は三塁手の鈴木。今年達成すると5度目で、これは愛甲(88~92年)の球団記録に並ぶ。また過去は遊撃(13、14、16年)と二塁(17年)で達成。3つ以上のポジションで記録したのは藤村富美男(阪神=一、二、三、外)後藤次男(阪神=一、二、外)江藤慎一(中日=捕、一、外)の3人で、内野の3ポジションで達成は藤村富だけ。コンバートが続いた結果、プロ野球史上2人目の珍しいケースとなりそうだ。

 球団初となる1シーズンに4人が全試合出場を達成できるか。そして「四者四様」の記録が達成されるかにも注目したい。