今夏、甲子園準V校に腕試しの勝負を挑む。第46回明治神宮野球大会(13日開幕・神宮)の高校の部に出場する札幌第一(北海道)が2日、本番の舞台となる神宮同様、人工芝を備えた札幌ドームで“足ならし”の練習を行い、シートノックなど守備を中心に、約3時間、汗を流した。ほとんどの選手が、人工芝のグラウンドは初体験。銭目悠之介捕手(2年)は「土よりもボールが跳ねる」と警戒を強めながらも「良い予行演習になった」と充実のひとときを振り返った。

 初の全国舞台を前に、チームは6日から宮城県内で直前合宿に入り、今夏の甲子園で準優勝した仙台育英や東北(いずれも宮城)と練習試合を行う予定だ。両校とも今秋の東北大会で8強入りと、新チームも実力は折り紙付き。秋季全道大会優勝の原動力となったエース兼主将の上出(かみで)拓真(2年)は「大会前に、ある程度、自分たちの力を知ることが出来る。全国レベルのスイングスピードを知りたい」と、貴重な機会を心待ちにする。

 前日1日には北大相手の練習試合で先発し、5回を1安打無失点。道大会後、初の実戦登板で立ち上がりこそ制球を乱したが、徐々に修正した。強豪相手に平常心を保てるか。菊池雄人監督(43)は「全国トップレベルのチームにも、道大会のような投球が出来れば。持ち味の制球力を確認したい」。甲子園常連校の胸を借りて、全国で勝ち抜くすべを学ぶ。【中島宙恵】