樟南が県最多となる夏19度目の甲子園出場を決めた。24日に延長15回まで1-1の死闘を繰り広げ、1日の休養をはさんで臨んだ再試合。寮で同部屋の2人の左腕の継投でライバル鹿児島実を3-2で下した。
先発の浜屋将太投手(3年)は23日の準決勝で延長13回を1人で投げ抜き、翌24日の決勝でも6回から延長15回までの10イニングをロングリリーフ。この日も5回途中まで、3試合計410球を投げた。1点リードの無死満塁でマウンドを託された2番手畠中優大投手(3年)は「先発の浜屋がきつい中、投げてくれた。自分がやるしかない」と気合を入れ、2三振を奪って得点を許さず、その後も無失点で切り抜けた。
浜屋は右翼に回った後、打撃後に相手投手と交錯して左腰を痛め、7回で無念の交代。ベンチから畠中を応援し「優勝して喜びがこみ上げてきた。悔しさもうれしさもあった」と、3日がかりの決勝を終えて涙をぬぐった。
◆樟南 1883年(明16)博約義塾として創立の私立校。94年に鹿児島商工から現校名。普通科、商業科、工業科があり、生徒数は1261人(女子559人)。野球部は54年創部。部員68人。甲子園は春7回、夏は19回目。94年夏準優勝。主なOBにソフトバンク鶴岡慎也、阪神大和。鹿児島市武岡1の120の1。時任保彦校長。
◆Vへの足跡◆
2回戦5―0鹿児島情報
3回戦7―0徳之島
4回戦4―0指宿商
準々決勝2―0鹿児島工
準決勝5―3川内
決勝1―1鹿児島実
決勝再試合3―2鹿児島実