記 鶴岡東(山形)吉住晴斗投手(3年)は春の県大会で登板機会がなく8強で敗退。大曲工(秋田)藤井黎来(れいら)投手(3年)は右足首の不調で県南地区大会で敗れ、県大会出場を逃しました。

 デ 夏に間に合うのか。

 記 問題ありません。吉住は故障していたわけでなく、登板がなかったのはチームとして他の投手の成長を優先させた模様です。現在は練習試合で調子を上げており、最速は148キロまで上昇。藤井も調子は上向きと聞いています。

 デ 異色球児はいるの?

 記 プロでも少ない下手投げの投手が青森にいます。弘前学院聖愛の山口大成(3年)は110キロ台の遅球で相手を幻惑します。

 デ 二刀流はどうだ。

 記 東陵の佐藤瑞輝投手(3年)は遊撃手兼任です。打撃では両打ちで2番に入り、投げては打たせてとります。14年のセンバツ出場時のエース佐藤洸雅(現東北工大)の弟です。兄に続いて甲子園を狙います。

 デ 今年の2年生世代は来年の100回大会世代に当たるわけだが。

 記 明桜(秋田)山口航輝投手(2年)が来年のドラフト候補として挙がっています。最速145キロに加え6種類の変化球を操り、4番も任されています。

 デ 個人的には盛岡大付(岩手)に注目している。県勢初の3季連続出場を達成できるのか。

 記 キーマンは1年秋から正遊撃手を務める比嘉賢伸主将(3年)だと思います。主に5番を任され、チームの精神的支柱。比嘉がいるからこそ、ぶれない強さを発揮できています。

 デ 一方のライバル花巻東は確か奇数年に優勝しているよな。

 記 その通りです。05年以降、隔年で出場しています。今年は順番にいくと花巻東ですが、盛岡大付には秋春と敗れています。4番中塚悠樹外野手(3年)の奮起に期待したいですね。

 デ 福島は聖光学院の夏11連覇がかかっている。絶対王者に死角はあるのか。

 記 春の県大会準々決勝で聖光に肉薄した学法石川には勢いがあります。1年生4番の藤原涼雅内野手が本塁打を放って大暴れしました。聖光の壁を破るとしたら、常識にとらわれない1年生かもしれませんね。

 デ 今年は悲願の白河の関越えはできそうか。

 記 もちろん、そう思って取材活動を続けていますよ。全国制覇を成し遂げたら、日刊スポーツ1面から終面まで、全面ジャックしますんで、今から調整しておいて下さいよ(笑い)。