今春センバツ王者で、史上初となる2度目の春夏連覇を目指す大阪桐蔭が好発進だ。

 米子松蔭(鳥取)を圧倒。12安打で8得点した打線に加え、エース徳山壮磨投手(3年)が7回2安打8奪三振で1失点と好投した。

 徳山は笑顔で振り返った。

 「初戦の入りが大事だと思っていた。真っすぐもキレがあったし、低めにもいっていた。スライダーもキレがあった。テンポよく投げられた」

 5回1死まで1人の走者も許さない投げっぷり。初回から三振を積み重ねていった。それは、この夏への思いが凝縮されているようだった。

 この日、西谷浩一監督(47)に、エースとしての自覚を胸に投げることを宣言したという。頂点に立った春、喜びの中でも、悔しい思いが同居した。センバツ決勝戦、同点に追いつかれ、8回交代した。成長を誓い、直球だけでなく、変化球の精度を高めようと努力してきた。

 「レベルアップした姿を見せられたら」

 一回り大きくなったように映った。