15年準優勝の仙台育英(宮城)のセンターラインがファインプレーを連発して、エース左腕長谷川拓帆(3年)の完封を援護した。

 初回1死二塁。中堅と二塁手の間に落ちそうなフライを、二塁手の斎藤育輝(3年)が「外野が下がっていたので、内野でいくしかない」と好捕。その打球で二塁走者が飛び出し、二塁ベースに入った遊撃手の西巻賢二(3年)へ送球して併殺を完成。ピンチを断った。

 2回は無死一塁から、西巻が三遊間への痛烈なゴロを横っ跳びで捕球して二塁へ送球。「体が反射的に動いてくれました」と、鮮やかな遊ゴロ併殺を取った。滝川西(北北海道)との1回戦も、4回までに3併殺を奪って攻撃の芽を摘んだ。この日も序盤に2つのダブルプレー。佐々木順一朗監督(57)は「内野が要所でいいプレーをしてくれた。神様がこっちに寄っている。僕は祈るしかないが、暑い中よく頑張ってくれた」とユーモアを交えながら、選手をたたえた。

 6回にも美技が飛び出した。2死二塁で中堅前方へのライナーを、佐川光明(3年)がダイビングキャッチ。「本能で飛び込みました」と胸を張った。完封した長谷川も「守備に助けられました」と感謝した。

 19日の3回戦は、春夏連覇を狙う大阪桐蔭と激突。佐々木監督は「春の圧倒的な優勝を目の当たりにしている。どう立ち向かうか、気持ちをしっかりつくりたい」と話した。