東海大菅生が3本塁打を含む12安打、3試合連続の2桁安打の猛打で初の4強入りを果たした。

 打線をけん引したのは、主将・小玉佳吾内野手(3年)のひと振りだった。1回、1死一塁から右中間に2試合連続の今大会2本目の2ランを放ち先制。

「みんなが勢いに乗れればと思った。ライト前を狙って振ったが、結果ホームランになってうれしいです」と話した。

 低めの球を振らず、少しでも高く浮いた球を狙う、という狙いを、全員が徹底。4番の片山昂星内野手(2年)、6番佐藤弘教外野手(3年)と続き、初回で3点を奪い試合の主導権を握った。

 さらに、3回には片山が「みんなが打っているので流れを切らさないように。何とか自分が打って流れを引き寄せたかった」と、三塁打で出塁すると、6番佐藤が2ランで運び2点。6回には、松井惇外野手(3年)の2ランも飛び出し、三本松を圧倒した。

 松井は「浮いた球を仕留める意識で打った。ホームランを打った球はストレート。甲子園で打ててうれしい」と笑顔を見せた。

 若林弘泰監督(51)は、「今日は選手に任せました。ポイントを後ろに反対方向に打てていましたね。1人が失敗しても、リカバリーができている。点差は開いているけど、接戦になっても負けない強さが出てきています」と、手応えを語った。

 チーム打率は3試合で4割8厘7本塁打。4強トップの打率を誇る。若林監督は「できすぎかな」と、笑顔を見せるが、強力打線が優勝をぐっと引き寄せた。