第99回全国高校野球選手権大会は22日、第13日の準決勝2試合が行われ、広陵(広島)と花咲徳栄(埼玉)が決勝に勝ち進んだ。

【第1試合】

 広陵が3番中村奨成捕手(3年)の2本塁打7打点などで、天理を12-9で下し、準優勝した07年以来4度目の決勝に進出した。悲願の初優勝を目指す。

 広陵の主砲の1発で先制した。1回表、3番中村がセンターバックスクリーンに2ランを放つ。85年清原(PL学園)が記録した大会個人最多本塁打に並ぶ5号本塁打。大会通算最多塁打の新記録(31塁打)を樹立した。

 天理も3回2死一、二塁で4番神野が右中間に2点二塁打。初戦で2本塁打もその後不調だった4番の一打で試合を振り出しに戻した。

 4回表、広陵が8番山本の右二塁打で1点勝ち越すと、その裏、天理の8番杉下が右越え2点二塁打。天理が4-3と初めてリードを奪う。

 広陵の中村は5回、先頭の打席で中堅左に大会新記録となる6号本塁打を放ち、打点も15となり大会最多に並んだ。続く6回は2死満塁で2番手で登板していた平元が中前打し、広陵が2点勝ち越した。

 7回、広陵は2死満塁で中村が左翼へ走者一掃の二塁打で3点加点。中村はこの試合6打点。通算打点を17とし大会通算打点の新記録も打ち立てた。

 天理は7回に6番安原が2号2ランを放つが、広陵は9回、丸山の本塁打、中村の7打点目となる中前適時打などで加点した。

 天理は全国制覇を果たした90年以来3度目の決勝進出とはならなかった。

【第2試合】

 花咲徳栄が東海大菅生を9-6で下し、初の決勝に進出した。埼玉県勢では93年春日部共栄以来3チーム目の決勝進出となった。

 東海大菅生が1回裏に先制した。2死二、三塁から暴投で1点。さらに二塁手の悪送球もあり、この回2点が入った。

 今大会初のリードを許した花咲徳栄の2回表の攻撃。1死二、三塁から二ゴロの間に1点。その裏、東海大菅生は1死三塁で9番、投手の松本が中前打し、加点。

 3回も点を取り合う。花咲徳栄は3四死球で満塁とすると5番須永の2点適時打で同点。東海大菅生はその裏、6番佐藤の右二塁打で1点を勝ち越す。

 続く4回表も花咲徳栄は1番太刀岡の適時二塁打で4-4、再び同点と序盤シーソーゲームになった。花咲徳栄は4回途中から、東海大菅生も7回から継投に入った。

 8回表、花咲徳栄は2死満塁から9番岩瀬が左二塁打。2点を勝ち越した。

 2点を追う9回裏、東海大菅生は1死一、二塁から1番田中が遊撃への強襲安打を放ち6-6の同点に追いつき延長戦に入った。

 11回表、花咲徳栄は2死一、三塁から6番高井が右翼超えの適時打などで3点を追加した。

 東海大菅生は初の決勝進出とはならなかった。

【第14日=23日】

決勝(14:00)広陵(広島)-花咲徳栄(埼玉)