99回を数える大会史に名を刻んだ広陵の中村奨成捕手(3年)に対し、高校野球の名指導者たちからは才能を絶賛する声が上がった。

 テレビ中継の解説をした横浜(神奈川)前監督の渡辺元智氏は「今までにいないホームランバッター。打撃フォームが安定していて、高めでも低めでも本塁打にできる」とうなった。広角に打ち分ける技術にも注目。DeNAの筒香ら多くのプロ野球選手を育て、甲子園大会で5度優勝の名将は「本当に逸材。怪物ですね」と驚きの表情を浮かべた。

 従来の5本塁打の記録を持っていた清原(PL学園)を指導した中村順司氏は「清原の(春夏通算)13本は破られないだろうと思うが、(選手権大会の)5本を超える選手は出てくるかもしれないと思っていた」と語る。清原はプロの世界で525本塁打を放ち、一時代を築いた。中村氏は「今後が楽しみだし、記録はこれからの選手の目標になる」と話した。