日本文理(新潟1位)は日本航空石川(石川2位)に1-7で力負け。前日1回戦の福井工大福井戦で右足首を捻挫した投打の中心、鈴木裕太左翼手(2年)の欠場が響いた。

 新チーム結成以来、無敗だった日本文理ナインは、ベンチ前で相手校の校歌を初めて聞いた。新潟大会は6勝して優勝。北信越大会は1勝して日本航空石川戦に臨んだが、1-7で完敗した。捕手の坂井元気主将(2年)は「勝つことを前提にやってきたから、相手校の校歌は残念だった」と口をきつく結んだ。

 鈴木崇監督(37)は「力負け」と話し、坂井主将も「自分たちの力不足」と同じような言葉で試合展開を振り返った。相手の大橋修人投手(2年)から7安打したが、打点は0。1点は5回2死満塁からの暴投で奪ったものだった。鈴木監督は「打席で崩され、差し込まれての打ち方になった。相手の打撃は上のレベルだった」と話した。

 投手兼任で4番の鈴木左翼手が前日14日に右足首捻挫に見舞われ、グラウンドにいなかった。「(鈴木)裕太を来週(準決勝以降)投げさせよう」と夜のミーティングで話し合ったが、鈴木監督は「ヨシッと火がつくかと思ったけれど、空回りしてしまった」と残念がった。ゲームの立ち上がりはミスを連発。流れをつかめず、チームのエンジンに最後まで火はつかなかった。坂井主将は「目標は夏の甲子園。その一点」と試合終了後に、次のターゲットに向かって心を発火させていた。【涌井幹雄】