熊本工の最速151キロ右腕、山口翔投手(3年)が広島の2位指名を受けた。指名の瞬間は「こんなに高い評価と思ってなくて。本当かなと思った」と驚いたと言う。だが父の転勤で3歳から小5まで広島市に住んだ愛着のある球団に指名され「高く評価してもらい、広島には感謝の気持ちでいっぱいです」と喜んだ。だが実は全12球団から調査書が届き、面談を行う球団もあったほど評価は高かった。

 球団の印象を問われ「ファンが熱狂的。その声援を力に変えて試合をできるようにしたい」とニッコリ。抱負には「コントロールの課題を改善し大投手になりたい」。名の「翔」のごとく、大きく羽ばたく夢を描いた。

 元巨人監督の故川上哲治氏、元ロッテ監督の伊東勤氏、広島では前田智徳氏ら多くの名選手を輩出してきた伝統校からの挑戦だけに「偉大な先輩の名を汚さぬよう、熊工魂で頑張っていきたい」と活躍を誓った。【菊川光一】