「1番藤原」が帰ってきた! 今秋ドラフト1位候補の大阪桐蔭・藤原恭大外野手(3年)が、今春センバツ以来となる公式戦に出場。「1番中堅」で先発し、5打数5安打と躍動した。

 初回の初球を振り抜くとと、迷わず二塁へ全力疾走した。ヘッドスライディングも間一髪、アウトに。西谷浩一監督(48)も「気合入りすぎてアウトになってましたね」と苦笑いしたが、かける思いの強さをプレーで表した。

 痛めていた右ひざを完治させるため、府予選はベンチを外れた。その間はチューブトレーニングなどでひざの筋力を強化。ウオーミングアップでもひざを中心にトレーニングするなど、意識も変わった。「MAXに比べたらまだ遅いけど、足が武器なので、バッテイングや守備よりも足を意識してやっていきたい」。この日も2回の第2打席、右前打で出塁すると、早速今年初の盗塁を決めた。

 史上3校目の春連覇を果たしたセンバツでも、右ひざの状態を考慮され「4番」での起用だった。この日の朝。西谷監督から「(打順は)1番か4番どっちがいいか」と聞かれると、「1番でお願いします」ときっぱり答えた。「1番のほうが得点にからみやすいので」とこだわりを持つ。

 「今日の試合にずっと合わせていて、絶対結果を残してやろうと思っていた」と藤原。頼もしいチャンスメーカーが帰ってきた。