第100回全国高校野球選手権大会(8月5日から17日間・甲子園)の9地区組み合わせ抽選が23日行われた。京都では龍谷大平安・松田憲之朗主将(3年)が選手宣誓を引き当てた。

 「龍谷大平安高校、1番です」

 松田主将が抽選札を引いた瞬間、会場がどよめいた。選手宣誓の大役。「100回という歴史の中で2度とない経験なので、思い出にも残る。堂々と選手宣誓したい」と誓った。就任25年目の原田英彦監督(58)にとっても初の1番札。今大会は同校OBの桧山進次郎氏(48=日刊スポーツ評論家)が始球式を務めることもあり「松田がよう引いてくれた。平安にいい流れが来ています」と笑顔だ。

 偉大な先輩の願いも背負う。OBで元広島の衣笠祥雄氏が今年4月、71歳で亡くなった。原田監督の現役時代の野球部長が衣笠氏の同級生だった縁もあり、1年に1度は衣笠氏と会う機会があった。昨年11月も衣笠氏のクラス会に参加し、記念撮影。そのとき、衣笠氏に言われた。「来年の夏、頼むぞ」。

 甲子園通算99勝(夏59勝、春40勝)の同校にとって、4年ぶりの夏の聖地切符をつかめば節目を刻む好機にもなる。「100回大会で、甲子園100勝がかかる。それに乗っていかないと」と原田監督。7月9日、京都八幡戦が初戦。負けられない夏になる。【磯綾乃】