東北大会秋春連覇の聖光学院(福島)が1日、福島・桑折町で部内壮行試合を行った。縁の下の力持ちとして支えてきた内山博道マネジャー(3年)が登板。「聖光学院に来て最初で最後のプレー。1年の時にケガしたことを思い出しました。野球ができることに感謝です。最後の夏は1つ1つ勝ち上がって、また甲子園にいきたい」と3季連続出場も誓った。

 内野手として入学も、右肘や右肩を痛めて手術。選手の道を諦めざるを得なかった。「少しでもみんなの役に立てるように」と左投げを練習し、打撃投手を務めるまでに成長した姿を披露した。マウンドに上がると本人も仲間も涙を流しながらプレー。四球は出したが、全員からハイタッチや抱擁でたたえられた。毎日40合の米を炊き、練習中に部員が間食するおにぎりを作った。矢吹栄希主将(3年)は「ウッチー(内山)がいなければ自分たちはない。一緒に野球ができて本当に良かった」と感謝した。斎藤智也監督(55)は「内山が打者に投げられるまでになった。その内山がスコアをつけるんだから、やりきって見せろ」とゲキ。一体感を増し、夏の12連覇に挑む。【鎌田直秀】