昨夏の悔しさをぶつけた純真が、リベンジの「ジャイアントキリング」をしてみせた。優勝候補の福岡工大城東に見事な逆転勝利で、5年ぶりの夏1勝。1点差を逃げきった瞬間、ナインに飛びきりの笑みが浮かんだ。

 2回までに2点を失ったが粘り続けた。1-3で迎えたが8回に先頭打者から5連打。一気に3点を奪って試合をひっくり返すと、なおも犠飛で1点を追加して4得点。終盤の逆転劇で強豪を倒した。鳥飼俊輔監督(33)は「昨年、福岡大大濠に0-10で負けたメンバーが6人残っている。悔しさをぶつけてくれた。今度は福岡工大城東さんを倒すぞと選手らも燃えていた」と声をはずませた。

 6回の攻撃、一塁走者だった主将の堀江怜哉内野手(3年)がけん制での帰塁の際に右人さし指を負傷し8回から代打を送られた直後、勝ち越し打を放った4番蓑原光捕手(3年)は「主将のためにも打ちたかった。狙い通りに右打ちできた」と右翼線への適時打に納得の表情を浮かべていた。