全国高校野球選手権静岡大会決勝が今日27日午後1時、静岡市の草薙球場で行われる。2年ぶりの聖地を狙う常葉大菊川は、4番正捕手の根来龍真(3年)が、攻守の要として存在感を見せる決意だ。

 2年ぶりの決勝進出を決めた翌26日、常葉大菊川ナインは午前9時から約2時間、ノックや打撃練習などで汗を流した。準決勝、浜松城北工戦で待望の1号本塁打を放った根来は「1本出て気持ちが楽になりました」とリラックスした表情で練習に臨んだ。

 準々決勝の静岡商戦までは打球に角度がつかず、満足できない打席が続いたが「チャンスで打てればいい」と開き直ったことで結果がついてきた。今大会19打数17安打、打率8割9分5厘の奈良間大己主将(3年)を中心としたつなぎの打線で4番に座る根来は、自らの役割をまっとうする決意を固めた。

 捕手としては、決勝の相手となる島田商について「流れにのせると怖いチーム。立ち上がりから丁寧にリードし、守備からこちらの流れを作りたい」と話す。漢人、榛村を擁する投手陣の長所を生かし、内角を突いた攻めの配球で相手打線を抑えるイメージを描いている。

 2年前はスタンドから眺めた甲子園の舞台まで、あと1歩のところまで来た。それでも根来に慢心はなく、「最後まで気を抜かないで、チームみんなで勝利をつかみたいです」と意気込んだ。【河合萌彦】