【第2試合(12:00) 日大三(西東京)-折尾愛真(北福岡)】

 5年ぶり17度目出場の日大三が、2011年夏の優勝以来、7年ぶりの夏勝利を目指す。7年前の夏は高山(現阪神)横尾(日本ハム)らを中心に強力打線もウリだった。今夏も伝統の打線は健在。打率4割1分7厘の4番大塚は、決勝の日大鶴ケ丘戦でプロ注目の勝又温史投手からサヨナラ2ランを放つなど勝負強さを発揮した。主将の3番日置も打率4割2分3厘、2本塁打、8打点の注目スラッガー。5番中村も打率3割6分、7打点。チーム打率こそ3割2分3厘と今大会の56代表校と比較すれば目立った数字ではないが、クリーンアップ3人の6試合計22打点が光る。

 投手陣はエース中村とU18日本代表候補の井上が本調子でない中、多彩な変化球を持つ河村が奮闘した。全6試合に登板し、26回3分の1を投げ、7失点、イニング数を上回る27三振を奪った。日大三は今春のセンバツで三重に0-8で初戦敗退。夏に向けてチームを作り直し、西東京大会では6試合中4試合で逆転勝ち。粘りを搭載した強豪が、甲子園で春夏通算50勝の底力を見せる。

 春夏通じて初出場の折尾愛真は主将の“ゴジラ松井”に期待。身長191センチ、88キロと恵まれた体格から高校通算40本塁打を放った松井義弥は、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏に姿がダブリ「福岡のゴジラ」との呼び声がある。北福岡大会では打率3割2分、1本塁打、6打点をマークしたが、聖地でバットが火を噴くか。

 チーム打率は3割4分7厘で圧巻は本塁打数。6試合で10本塁打を含む67安打で55得点。本塁打数は星稜(石川)に並び今大会出場校中1位タイ。決勝では両チーム合わせ29安打の打撃戦を制した。1番長野は打率4割6分4厘、18打点、3本塁打、5番野元は打率4割8分、13打点、6本塁打と“福岡のゴジラ松井”を上回る猛者がズラリ並ぶ。

 投手陣は165センチの小野ら6投手で勝ち上がったが、甲子園でも継投のタイミングが1つのポイントか。折尾愛真が全国屈指の強力打線で甲子園初勝利を目指す。

◆日大三のおもなOB ヤクルト近藤一樹、阪神高山俊

◆折尾愛真のおもなOB 阪神小野泰己、J2徳島・島屋八徳