高校日本代表打線の左腕投手対策として、練習で打撃投手を務めていた高千穂(宮崎)の工藤泰治投手(3年)に、選手全員の名前が書かれた色紙が贈られた。中国との3位決定戦の試合前練習後、拍手をもらい記念撮影。工藤は「まさかもらえるとは思いませんでした」とはにかんだ。

打線の活性化を目的に「秘密兵器」として、7日の台湾戦の試合前練習から急きょ加わった。「疲れとかは感じずに楽しく投げられた。元々コントロールには自信がありました」と甲子園をわかせた選手たちに、腕を振り続け約500球を投げた。“最終登板”を終え「打球が速くて同級生とは思えなかった。少しこわかったけど、打球が風を切る感じでした。みんなすごかったですが、特に中川選手、根尾選手(ともに大阪桐蔭)、野尻選手(木更津総合)は打球が違った」と振り返った。

国際大会特有のけん制対策として、工藤がボーク気味のけん制を投げ、盗塁や塁に帰るタイミングを練習するなど大きな戦力になった。この日行われる3位決定戦を観戦予定で「勝ってほしいです」と高校日本代表にエール。この経験を生かして、卒業後は大学で野球を続けるつもりだ。