九州国際大付が逆転勝ちで決勝に駒を進め、九州大会出場を決めた。

小倉工の最速120キロ台の軟投派左腕を攻めあぐね、7回まで3安打無得点に抑えられた。だが元プロの楠城徹監督(67)が「(打席で)泳がされていたので、ピッチャーにたたきつけるように打て」と指示して迎えた1点ビハインドの8回。先頭打者が出塁すると、バスターエンドランなどで流れを引き寄せ打者10人で5得点。指揮官が旧チームと比べ「足や小技には自信があった」と評す持ち味発揮で土壇場の逆転劇につながった。

投げては、来年のドラフト候補で最速145キロのエース右腕、下村海翔(かいと)投手(2年)が、4回から回をまたぐ5者連続など12奪三振で完投。3回にパスボールで1点を失ったが伸びとキレのある直球とスライダーが軸の組み立てで危なげなかった。下村は現チームを「強力打線はないが粘り強い守りができる」と言い「力を出せば九州大会を制することができると思う」と声を弾ませた。