第91回選抜高校野球(23日開幕、甲子園)に初出場する札幌大谷が17日、和歌山・有田川町で北野(大阪)と練習試合を行い、2-2で引き分けた。

主砲の4番石鳥亮(3年)が3回に右中間適時三塁打、6回に左前打、8回に右中間二塁打と、サイクル安打にあと1本と迫る活躍を見せた。

北野は左腕の長曽我部健太郎(2年)が登板。初戦(24日)の米子東の左腕エース森下祐樹(3年)を想定した打席で、4打数3安打と気を吐いた。昨秋、明治神宮大会で対戦した龍谷大平安の左腕、野沢秀伍と豊田祐輔(いずれも3年)には計3打数無安打。それ以降、公式戦で左腕との対戦がなく「いい練習になった」と振り返った。

神宮大会決勝の星稜戦でプロ注目の奥川恭伸投手(3年)に三振に打ち取られた。「あの球を打つために安定感を上げたい」と、左足を上げて踏み込んでいたものをすり足に変更。「右足のタメを生かし最後まで球を見極められるようになった」と効果を口にした。

本番前最後の練習試合(20日)の相手近江(滋賀)には昨夏甲子園8強左腕、林優樹(3年)がいる。「もう1回、細かい部分を詰めて初戦に備えたい」。左腕相手の2段階チェックで万全を期す。【永野高輔】

◆和歌山合宿を打ち上げた船尾隆広監督(47) (練習試合4戦で)守りのミスは出たが、そこは想定内。投手陣は調子がいいので、初戦までに打撃の方を上げていきたい。

○…背番号16の将田勝基(3年)が今年初先発で、5回4安打無失点と好投した。和歌山合宿入りしてから3試合に登板し、計9イニング無失点と上々の仕上がりに「ピンチでも、崩れずに抑えられたのは良かった」と振り返った。合宿には松岡修造の日めくりカレンダーを持参しており、毎日、その言葉を読み、気持ちを高ぶらせてきた。「日々、力をもらっています」と効果を口にした。