昨夏、大学日本代表として日米大学野球に出場した、苫小牧駒大のエース右腕、伊藤大海(3年=駒大苫小牧)が先発登板し、延長12回147球を投げ2失点完投、14三振を奪う力投を披露した。

昨秋はリーグ戦直前に左足首を骨折し離脱。大学日本代表として出場した昨年7月のハーレムベースボールウイーク(オランダ)以来、9カ月ぶりの公式戦で、復調ぶりをアピールした。

スタンドに日本ハム、阪神など、プロ4球団のスカウトが集まる前で、しっかりと実力を示した。9回に味方のミスもあり2失点。初戦は引き分けに終わったが、冬場に会得したツーシームも交え、12回を1人で投げきった。「ツーシーム自体は良かった。高めに浮く球があったので、しっかり詰めて、次への課題にしたい」と振り返った。

試合開始直後、午前9時の苫小牧市の気温は4・6度と、息が白くなるような環境下で、この日の最速は152キロ。最速154キロに迫る投球に、DeNAの欠端光則スカウト(56)は「この寒さの中でも力のあるボールを投げていた。暖かければ、もっと出る」と期待した。着実に進化する来秋のドラフト候補が、ひたむきにプロへの道を切り開いていく。