高校野球歴代最速163キロを誇る大船渡(岩手)・佐々木朗希投手(3年)は4月30日、角館(秋田)との練習試合に出場した。明日2日は、今年初の公式戦に出場予定。三陸海岸に生まれ、日米のプロから最大級の注目を浴びる右腕は、東北悲願の「白河の関越え」にも挑み、令和の幕を開ける。

<佐々木朗希への主なスカウト評>

◆3月31日・作新学院(栃木)との練習試合で今季初投げ。156キロマーク

ヤクルト橿淵スカウトグループデスク「能力があとどれだけ眠っているのか。次元が違う」

ソフトバンク福山アマスカウトチーフ「17歳3カ月の時点で、これくらいの球を投げた投手は過去にさかのぼってもいないのでは」

巨人長谷川スカウト部長「衝撃を受けた。18・44メートルではなく、14メートルの距離で投げている感じがする。ストレートのキレは、今プロに入っても3本の指に入る」

楽天後関スカウト部長「スカウト歴27年でも、トップ10に入る。松坂や小野仁…彼らの高校時代に匹敵するくらいの衝撃度だった」

ロッテ永野チーフスカウト「現時点での課題がなかなか見えない。ドラフト1位候補なのは間違いない」

中日八木スカウト「現時点でも2軍でなら全く遜色ないし、1軍で投げられるレベルにもあると思う」

フィリーズ大慈弥環太平洋担当部長「素晴らしいの一言。大谷(エンゼルス)君と肩を並べる素材です」

◆4月6日、U18日本代表候補合宿紅白戦で高校生史上最速163キロマーク

巨人長谷川スカウト部長「松坂だってマー君だって打球が前に飛んでいた。行くチームによっては、来年1軍のエース」

ソフトバンク永井編成育成本部長「衝撃的。こんな投手、過去にいない。すぐに1軍に連れて行って投げさせてみたいくらい」

西武潮崎編成グループディレクター「(松坂)大輔も1年目から良かったけれど、能力やポテンシャルでは大輔のさらに上をいっている」

日本ハム大渕スカウト部長「高校生としては規格外。普通の高校生はエンジンとセンスの一方しか持っていない。彼には両方ある」

楽天福田チーム統括本部スカウト「筋力がまだついてなく骨格の良さだけで投げているのに、言うことない。今まで見た投手の中で最高です」

ロイヤルズ大屋国際スカウト「信じられない。こんな投手は見たことがない。体はまだ大人になる。まだ65%くらいでしょう」

◆4月20日、仙台育英(宮城)との練習試合では変化球主体の投球

巨人柏田スカウト「これだけ人が集まっても、ピンチではテーマ通りに変化球を投げていた。強い投手だなと感じた」

阪神葛西スカウト「腕の使い方が素晴らしい。長身なのに上からたたいて投げられるから、高めの抜け球が少ない」