第101回全国高校野球選手権京都大会の組み合わせ抽選会が22日、京都市内で行われた。

春を制した京都国際の主将で、プロ注目の上野響平内野手(3年)は龍谷大平安への返り討ちに自信を示した。また、全国のトップを切って沖縄と南北海道で地方大会が開幕。函館地区で選手10人の函館稜北が函館高専を4-2で下し「令和1勝」一番乗りを果たした。沖縄は雨天順延となった。

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174センチ、65キロ。京都国際・上野の小さな体はエネルギーに満ちていた。「夏は一発勝負。どんな形でも泥臭く勝つ」。初の甲子園へ狙いを定めた。

春の優勝で一気に注目を浴びた。1番遊撃で存在感を見せつけ、プロのスカウトの評価は「関西NO・1野手」で固まりつつある。自身は奈良出身だが、京都が生んだ「牛若丸」元阪神吉田義男氏を思わせる華麗な遊撃守備が一番の売り。強いプロ志望を隠さない上野にとっては人生をかけた7月になる。

打撃も急成長中。本来の勝負強さに加え、スラッガーの資質も花開こうとしている。昨秋まで0本塁打が、3月以降で10本。春季大会後には3試合連続弾もあった。小牧憲継監督(35)とスイングを作り直し「1試合に1回は本塁打を狙う打席を作っている」とスケールアップを図ってきた。

春の準決勝でセンバツ8強の龍谷大平安に延長11回、8-7で競り勝った。上野は試合を決める適時三塁打など3安打でけん引した。勝ち進めば決勝で当たる最大の壁。「今までは自分たちが点をあげてしまっていた。絶対に勝ちきるための練習をしています」。京都の主役を張る意気込みだ。【柏原誠】

◆上野響平(うえの・きょうへい)2001年(平13)4月26日、大阪府貝塚市生まれ。貝塚スポーツ少年団西地区から貝塚シニア。京都国際では入学直後からレギュラー。昨夏は京都大会4強に貢献。174センチ、65キロ。右投げ右打ち。