日本文理大付のプロ注目右腕の翁長佳辰(けいたつ)投手(3年)が、最後の夏初戦で1失点完投勝利を挙げた。初回は、いきなり3連続三振(振り逃げ1を含む)。

3回まではパーフェクト投球の上々の立ち上がりだった。中盤から変化球を狙われピンチを背負う場面もあったが、9安打で1失点。「これから(3回戦以降)のこともあるし、飛ばすことなく強弱をつけた。ただ夏の大会は1点でも与えると相手に流れがいくことがあるので、ピンチの時は力いっぱい投げた」と今春にマークした最速147キロの剛球は“封印”。球場表示では140キロに満たない速球と変化球を織り交ぜ、チームの勝利を最優先させた。「上にいくためには、今日以上の投球をしないといけませんから」。八重山商工時代に甲子園を経験した伊志嶺吉盛監督(65)を慕って日本文理大付にきて最後の夏。「監督さんを甲子園に連れて行きたい」という夢に向けて第1歩を踏み出した。