西尾東がリベンジに成功した。愛知では今大会初のタイブレークに突入。2-2の延長13回に勝ち越した。

4回から登板したプロ注目の山田絋太郎投手(3年)が気迫のロング救援で10回無失点。怪腕の本領発揮でライバルを撃破した。

昨秋の県3位決定戦では延長12回、20-23という大乱戦の末に敗れ、センバツへの道を断たれた。負傷をおして投げた山田も打ち込まれた。

再戦が決まり、西尾東ナインは燃えていた。山田は自己最速を1キロ更新する145キロを出した。ガッツポーズを何度も繰り返し、気迫を前面に出した。春季大会以降、思うように投げられない時期があった。6月のローカル大会では1回途中7失点KOの屈辱。背番号10で夏を迎えることになった。

ようやく上向き始めたのは6月中旬だった。1カ月半ほどの大スランプを乗り越えた。「全然ストライクが入らず、つらい毎日でした。心が折れそうだった」と振り返った山田。この激戦を「本当に楽しかったです」とさわやかに笑った。